2月中旬〜3月中旬は確定申告のシーズンですね。
マイホームを購入すると、住宅ローン控除を受けることができます。
そのために必要になってくる手続きが確定申告。

サラリーマンなら年末調整で済むものが、1年目は確定申告が必要になります。
※2年目以降は年末調整で済み、確定申告の必要はありません
はじめて確定申告をする方に役立てていただければ嬉しいです。
住宅ローン控除を受けられる条件は?
新築住宅の場合
住宅ローンの返済期間が10年以上、親族や知人からの借り入れは該当しない
取得日から6ヶ月以内に入居し、各年の12月31日まで引き続き居住している
控除を受ける年の合計所得が3000万円以下
長期譲渡所得の課税の特例などの適用を受けていない
中古住宅の場合(上記に加えて必要)
耐火建築物以外の場合、取得日から20年以内に建築されたものであること
既存住宅売買瑕疵保険に加入している、または、耐震基準に適合していること
上記の様々な条件をクリアすることで住宅ローン控除を受けることができます。
中古住宅の場合は新築住宅の条件に加えて築年数、耐震基準の要件が入っているので、しっかり担当者に確認してから購入するようにしてください。
住宅ローンを控除を受けられる条件を確認したら対象期間に確定申告をする必要があります。
確定申告の必要書類は?
下記6点(+2点)を事前に揃えておく必要があります。
必要書類名 | 入手先 | 備考 |
確定申告書 | 税務署及び、国税庁のサイト、確定申告会場 | 確定申告書には「A」と「B」がありますが、会社員は「A」を選択 |
建物・土地の登記事項証明書 | 法務局、登記を依頼した司法書士 | 郵送も可 |
建物・土地の不動産売買契約書(請負契約書)の写し | 住宅購入時に不動産会社と契約した書類 | |
住宅取得資金に係る借入金の年末残高証明書 | 住宅ローンを借入した金融機関から10月〜12月頃郵送で送られてきます | 住宅ローンの残債が記載されています |
源泉徴収票 | 勤務先 | 直近1年分 |
本人確認書類(aまたはb)の写し | 市町村役場など | a)マイナンバーカード b)マイナンバー通知カードまたはマイナンバー記載の住民票+運転免許証やパスポート等の本人確認書類 |
(認定長期優良住宅・認定低炭素住宅の場合) 認定通知書の写し | 不動産会社 | |
(一定の耐震基準を満たす中古住宅の場合) 耐震基準適合証明書又は住宅性能評価書の写し | 不動産会社 |
確定申告書の書き方、進め方
確定申告をするには下記3つの方法があります。
- 確定申告書を手書きで作成し、確定申告会場へ必要書類を持参、または郵送
- e-tax(電子申告)を利用してPC内で行う
- PC内で申告書を作成し、確定申告会場へ必要書類を持参、または郵送
①は手書きで自動計算が使えないので、はじめての方はおすすめできません。
②はマイナンバーカードを事前に作成し、ICカードリーダー(3,000円~4,000円程度)を用意する必要があり、事前準備に時間がかかります。
よって、今回は手軽で入力ミスも起きにくい③の方法で進めたいと思います。
確定申告書作成コーナーにアクセス
まずは、「国税庁 確定申告書等作成コーナー」から申告書を作成していきます。
「作成開始」をクリック。
事前確認
今回は「印刷して書面提出する」をクリック。
今使っているOS、ブラウザ、PDF閲覧ソフトを確認してください。
奨励環境に入っていない場合は、できないわけではありませんが、不具合が発生することがあります。
下へスクロールし、利用規約を読んだあと、「利用規約に同意して次へ」をクリック。
「平成30年分の申告書等の作成」をクリックすると、上記項目が表示されます。
住宅ローン控除、医療費控除、寄付金控除(ふるさと納税など)は「所得税」をクリック。
所得が「給与のみ」、「年金のみ」、「給与と年金のみ」の場合は1番左の「給与・年金の方」の「作成開始」をクリック。
事業、不動産、配当などの所得がある方は、真ん中の「左記以外の所得がある方」に進んでください。
提出方法の選択等
事前に用意する書類を確認後、「次へ」をクリック。
生年月日を入力したら、「入力完了(次へ)」をクリック。
収入・所得金額の入力
「給与のみ」をチェックし、「入力完了(次へ)」をクリック。
「給与の支払者(勤務先)の数」と「年末調整の状況」についてチェックをし、「入力完了(次へ)」をクリック。
住宅ローン控除の場合は右上の赤枠をチェック。
医療費控除や寄付金控除(ふるさと納税)にも該当する場合はそれぞれチェックし、「入力終了(次へ)」をクリック。
入力内容を確認し「入力終了(次へ)」をクリック。
給与所得の入力(1/3)
お手元の源泉徴収票を見ながら、①支払金額、②所得控除の額の合計額、③源泉徴収税額の3項目を入力し、「入力終了(次へ)」をクリック。
給与所得の入力(2/3)
源泉徴収票を見ながら、④を入力し、「入力終了(次へ)」をクリック。
住宅ローン控除の年末調整はしていないので、基本的には⑤、⑥の項目は該当しないはず。
給与所得の入力(3/3)
源泉徴収票を見ながら、⑧を入力後、「入力終了(次へ)」をクリック。
入力に間違いなければ「次へ」をクリック。
所得控除の入力
16歳未満の扶養家族の入力し、「入力終了(次へ)」をクリック。
ここで給料に関する入力は終了ですが、医療費控除や寄付金控除がある方は続けて入力してください。
税額控除等の入力
赤枠の「住宅借入金特別控除」で住宅ローン控除の入力をしていきます。
基本情報入力
所得形態等の入力
当てはまるものにチェックを入れると、下の方に項目が出現します。
基本的には入力する内容は同じですが、2番目の「住宅の敷地となる借入金等により住宅を新築した」を例にあげます。
土地を購入した年月日⇒土地の全部事項証明書の売買日付
住宅の居住を始めた年月日⇒通常は住民票の異動日
住宅や土地についての質問
質問事項が7つありますが下記に沿って回答します。
2,土地に事業用等で使用している部分がありますか?
4,土地は共有名義ですか?
事前準備確認
必要書類と適用要件の確認
必要書類と適用要件を確認し、下へスクロール、「次へ進む」をクリック。
必要事項入力
金額や面積の入力
住宅、土地の取得対価、面積を入力。
住宅⇒建物の全部事項証明書を参照
土地⇒土地の全部事項証明書を参照
分筆の場合は合算して入力
例)土地面積50.50㎡+20.50㎡は71.00㎡と入力
年末残高の入力
「年末残高証明書を入力する」をクリック。
年末残高証明書の入力
金融機関から郵送されてきた「残高証明書」を見ながら必要事項を入力。
年末残高の入力
先ほどの画面に戻ると入力内容が反映されています。
入力内容を確認したら、「次へ進む」をクリック。
適用する控除の選択
住宅ローン控除の種類は3種類あります。
- 一般的な住宅ローン控除
- 認定長期優良住宅の場合
- 認定低炭素住宅の場合
特に②、③に該当しなければ①「住宅借入金等特別控除」になります。
認定長期優良住宅や認定低炭素住宅に該当するかどうかは、不動産業者やハウスメーカーにご確認ください。
計算結果確認
入力内容の確認
入力完了です。
下へスクロールし、「次へ進む」をクリック。
税額控除等の入力
元の画面に戻って入力内容が反映されています。
「入力終了(次へ)」をクリック。
計算結果の確認
住宅ローン控除は所得税を上限に還付されます。
住所・氏名等の入力
住民税等に関する事項の入力
16歳未満のお子さんがいる場合は「入力内容の確認・訂正」で反映されているか確認しましょう。
問題なければ「入力終了(次へ)」をクリック。
住所・氏名等入力(1/3)
還付金の受取方法を選択し、下に表示される口座情報を入力し、「入力終了(次へ)」をクリック。
住所・氏名等入力(2/3)
氏名、性別、電話番号、世帯主情報を入力し、「入力終了(次へ)」をクリック。
住所・氏名等入力(3/3)
マイナンバーの入力
マイナンバーカード(個人番号カード)または通知カードに記載されている12桁の数字を連続で入力。
※年末調整で配偶者控除、扶養控除をしている場合は、マイナンバーの入力欄に配偶者、親族は出てきません
これで基本情報の入力が完了です。
送信・印刷
申告書等印刷
「帳票表示・印刷」をクリックすると、PDFファイルが出力されます。
※内容に誤りを発見した場合は、申告内容を変更することもできます。
印刷後、「次へ進む」をクリック。
印刷した書類の「確定申告書A」の押印と「添付書類台紙」に本人確認書類の貼付を忘れずに。
パソコン内でする作業はこれで終了です!
必要書類が全て揃った後
この後は印刷した書類を管轄の税務署へ提出します。
方法は2つ。
- 直接持っていく
- 郵送(消印の日付が提出日)
「国税庁のホームページ」から管轄する税務署へ提出します。
平日に行けない人はどうするの?
役所と同じように基本平日しかやっていません。
その場合は方法が2つ
- 土日にやっている日が2回ある(確定申告の期間のみ)
- e-taxを利用する
2019年から簡素化されているので、待ち時間が嫌で税務署に行くのも面倒くさいと思う人は試す価値があります。
確定申告が間に合わなかった場合はどうなるのか?
還付申告の場合は、遅れてもペナルティや受けられなくなることはありません。
住宅ローン控除のための確定申告は還付申告にあたります。
最長で5年間までさかのぼることができますので、忘れていた人はまだ間に合います。
まとめ
はじめての確定申告は手順に沿って正確に書類が作成できましたでしょうか?
当日は添付書類だけ持参し、確定申告書を確定申告会場で書くこともできます。
ですが、数時間待ちになることもありますのでおすすめはできません。
確定申告期限が間近で慌てないよう事前の準備をして、お得に賢く節税しましょう。
2年目以降は年末調整で住宅ローン控除を受けられます。
お役に立てれば幸いです。