未完成物件の手付金は保全されるの?建物完成前に買うメリットをプロが解説!

新築マンションに多い、建物が完成する前に販売される「青田売り」。

何千万円もの買い物をするのに、「実際の家を見ないで買うなんてできないよ!」という方も多いと思います。

確かに実物の家は見れませんが、「イメージ」をつける工夫は各不動産会社がしておりますので、ご安心ください。

未完成物件とは
不動産業界では「青田売り」と呼ばれる実物が無い状態、完成する前に販売する手法で、新築マンションは青田売りのケースが多いです。
売主である不動産会社は、完成後の家がどんな家になるのか、事前に告知し販売
買主である私たち消費者は設計図面やモデルルームなどから、完成を予想して購入
なぜ、このような販売手法を行うかというと、不動産業者が土地を購入した時点で「固定資産税」を支払い続ける必要があり、早めに売却の目処をたてておきたいからです。

とは言うものの、「本当に大丈夫なの?」という疑問もお持ちかと思います。
そもそもの話で、不動産会社が倒産してしまったら?
仮に支払っている手付金(代金の一部を充当)は・・・
既に支払った手付金はどうなるの?
下記の金額に達すると、保全措置の対象になります。
未完成物件手付金が売買代金の5%または1,000万円超
完成物件手付金が売買代金の10%または1,000万円超

ポイントは完成物件が10%に対して、未完成物件は5%ということ。

仮に4000万円の物件なら、200万円以上で手付金が保全されるということですね。

不動産会社の信用度にもよりますが、万が一のことを考えると出しておきたいところです。

ちなみに意味合いは違いますが、手付金は頭金として充当されます。

未完成物件のメリット

プランや仕様の変更ができる

建築中であっても、ある程度の期間はプランや仕様の変更ができます。

例えば、フローリングの色、ドアノブの形など。

完成間近になるほど自由がきかなくなるので、目ぼしい物件があった場合、いつまでなら仕様変更可能か聞いておきましょう。

新築マンションの場合は、低層階から上層階へ順に建築するので、の階にいくほど猶予期間が長くなります

建築工程が見れる

手抜きをされていないか心配という人は、工程を自分の目で確認することができるので安心です。

横浜の三○不動産のマンションのように構造までは素人では確認しようがありませんが、表面的なところは確認できます。

夢のマイホームが建築している場面を見るだけでウキウキしますよね。

タイムスケジュールにゆとり

未完成物件の場合、完成するまでの期間はどんなに急いでも住めません。

つまり、引き渡し日が決まっているため、タイムスケジュールが明確になります。

家を購入するまでに様々な手続きをする必要があるため、

  • 契約日に立ち会い
  • オプションなどの打ち合わせ
  • 住宅ローンの審査
  • 引越し業者に依頼
  • ライフライン(電気・ガス・水道)の届け出
  • 役所での手続き(住民票、マイナンバーなど)
  • 警察署で免許証住所の届け出
  • 近隣あいさつ

不動産業者の無理なタイトスケジュールを要望されることもありません。

完成物件だと早く売り切りたい理由から、3ヶ月も待ってくれない業者もいます。

半年後に住む予定だったのに、2ヶ月以内に住まなければいけないなんてケースもあるので、事前に営業担当に確認するか、契約書に記載されていないか確認しておくと良いです。

未完成物件のデメリット

実物を見学できない

モデルルームなどでイメージはつかめますが、実物を見ながら、「寸法を測り家具の配置を決める」なんてことはできないですよね。

完成物件と比べると、生活感をイメージしにくいのはデメリットになります。

値引き交渉ができない

不動産業者も完成するまでは引き渡しができないので、そこまで急ぐ必要はありません。

つまり、「値引きをしてまで売る必要はない」のです。

完成物件の場合は固定資産税などを余計に払わないといけなかったり、あまり、売り出し期間が長いと「売れ残り物件」とレッテルを貼られて更に売りづらくなるからです。

更に更に、新築は、

竣工して1年未満で、未入居物件

と定義されているので、1年以内には売り切り必須と考えています。

最後に

未完成物件について書かせていただきましたが、理解を深めていただけましたでしょうか?

未完成物件にしかないメリットを有効に活用し、選択肢の幅を広げていただけたら幸いです。

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