マイホームとマイカー、どっちを先に購入した方が良いのか疑問に思ったことはありませんか?
同時に購入できれば1番良いのかもしれませんが、車は何百万円、家は数千万円と簡単に手を出せない金額ですよね。
そこで、今回は元住宅営業マンであり、実際に手順を踏んだ僕の実体験をお伝えしたいと思います。
結論から言うと、家が先です!
車より家を先に買った方が良い理由
家のローンは審査が厳しい
何千万円もの買い物を最長35年でローンを組むので当然と言えば当然ですが、銀行側も延滞リスクを厳しく見ます。
通常、金融機関で年間合計返済の割合(総返済負担率)の基準があり、フラット35では下記が基準になります。
年収
300万円未満
300万円以上
400万円未満400万円以上
700万円未満700万円以上
基準
25%
30%
35%
40%
※参照元:フラット35(住宅金融支援機構)
仮に年収500万円とすると、
500万円×35%=175万円(年間支払い限度額)
月換算にすると、
175万円÷12ヶ月=145,833円(毎月支払い限度額)
これが毎月最大で借りれる額。
しかし、車のローンが仮に毎月5万円あったら単純に、
145,833円ー50,000円=95,833円(マイカーローン時の毎月支払い限度額)
総返済負担率に戻すと、
95,833円×12ヶ月÷500万円≒22.99%
年間合計返済の割合が35%に対して、22.99%まで減ってしまいます。
それだけ住宅ローンに悪影響を及ぼすことに。
マイカーローンは通常3年、5年という住宅ローンと比較すると短い期間です。
マイカーローンを組むことによって、3年後、5年後となる可能性を考えると、もったいないですよね。
金利においても基準が違います。
住宅ローンでは、住信SBI銀行などのネット銀行では0.5%台、高くても1.5%前後。
一方、マイカーローンでは、2%~4%程度が一般的な水準です。
もし、マイホームのことを少しでも考えているなら、
- マイカーローンは極力組まない
- 最低限の住宅購入諸費用(100万円~200万円程度)は残しておく
- 家を購入した後にマイカーローン
上記3つを守れば住宅ローンの審査には影響ありません。
家に様々な諸費用がかかるため、実際に我が家もマイホームで目処が経つまでは車を待ちました。
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車より家の方が資産になりやすい
車はあると便利ですが、消耗品のかたまりで劣化のスピードが早いです。
乗れば乗るほど、走行距離が増え、部品が劣化していき、資産価値が低下します。
車の買い替えサイクルは約8年と言われており、その頃には200万、300万円で購入した車が数十万円の価値しかないことがほとんど。
価値低下=売却時の価格低下
一方、家は建物部分が劣化していきますが、土地は使用頻度によって下がるものではないからです。
エリアによっては建物の劣化スピード以上に、土地の地価が上がることも大いにあります。
実際に僕が都内で所有している築8年の分譲マンションは、新築時より相場が300万円上がっているケースも。
※同様の条件の販売実績による
もちろん、値下がりするのが通常ですが、逆転現象が起きることがあるんですね。
車は新車より高く売れたなんて聞いたことないですよね?
新車より高く売れるケースはよっぽど希少価値の高い車か、カスタム(改造)をしてお金をかけているパターン。
駐車場代が余計にかかる
車を先に買うと駐車場代も余計に払う必要がありますが、駐車場付きの一戸建てなら駐車場代が浮きます。
分譲マンションの場合でも、相場の月極駐車場より月額料金が安く設定されていることがあります。
せっかくマイホームの費用を貯めたいのに、車を維持し、税金や駐車場代などで消えていったらマイホームが遠のいてしまいます。
住居費は必須、車は任意
家は必ず必要でも、車は便利なだけで無くても生活ができなくなるわけではありませんよね?
実際に今あなたが、家が先か、車が先か悩んでいるので車がなくても生活できてます。
どうせ家にお金がかかるなら、賃貸で何も残らないよりは、着々とローンを支払って資産化した方が良いですよね。
マイカーローンを組むとマイホームが遠ざかる
住宅ローンは他の借り入れにかなり影響します。
その中で、マイカーローンは家の次に高額になりやすいので、住宅ローンの天敵扱いです。
借り入れが増えるということは生活を圧迫し、住宅ローンの支払いに影響すると考えるからです。
最悪の場合、マイカーローンの残債を完済するのが住宅ローン審査の条件だったりします。
ほぼ同時に購入するとしても、マイカーローンは組まずに、住宅ローンの諸費用分(最低100万円〜)は残しておく必要があります。
住宅ローンとマイカーローンを同じタイミングで組みたい場合は、
マイカーローンを組まない ⇒ いつ買っても審査に影響なし
マイカーローンを組む ⇒ 住宅ローンの金消(金銭消費貸借契約)が終わるまで待つ
金銭消費貸借契約(きんせんしょうひたいしゃくけいやく)とは、将来の弁済を約束した上で、金銭を消費するために借り入れる契約。
※ウィキペディア参照
通常、金消は住宅購入し、引渡し2週間前程度に行われることが多いです。
まとめ
近々マイホームを検討しているなら、マイホーム資金は残しておくのが鉄則です。
仮にマイカーローンを組んでしまったら、マイホーム購入時の住宅ローンに悪影響してしまうから。
生活する上で、家は必須、車は任意です。
家は賃貸にしても、持ち家にしても必要ですので、どうせお金がかかるなら、あなた自身の資産になった方が良いですよね。
車は駅がない田舎を除き、なくても生活はできます。
なぜなら、今まで車がない生活ができたのですから。
大きな買い物をする判断材料にしていただければ幸いです。